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校長室だより ♪校長室カンタービレ♪ 第39号が発行されました

♪校長室カンタービレ♪ 第39号

平成30年9月25日

前号で「オノマトペ」について書きました。今号はその続きです。
外国人が日本語を勉強する際、最もわかりにくいものの一つに、オノマトペがあると言われています。微妙なニュアンスを表現する日本語独特のオノマトペが理解しづらいらしいのです。
たとえば、痛みを表す日本語には「チクチク」「ピリピリ」「ズキズキ」「ガンガン」「キリキリ」など、様々なオノマトペがあります。私もお医者さんに痛みのニュアンスを伝える時に、胃がキリキリするなどと表現します。英語で「痛み」を表す時には「pain」を使いますが、どんな痛みかを表現する場合には、「dull:鈍い」や「severe:激しい」などの形容詞を使うそうです。
また笑い方に関しても、英語では「laugh」や「smile」を使いますが、日本語では「ニコニコ」「ニヤニヤ」「ニタニタ」「クスクス」「ゲラゲラ」などのオノマトペを使うだけで、我々には笑いのニュアンスが伝わってきます。
このように、オノマトペというのは微妙なニュアンスを伝える手段として大変便利な言葉であり、日本人としてのコミュニケーションにおいて大変重要なものとなっています。
少し難しい話になりますが、特定の音が特定のイメージと結びついて知覚される現象を、「音象徴(おんしょうちょう)」と呼びます。たとえば、母音の「ア」は「大きい」「明るい」「広い」、「イ」は「小さい」「狭い」、「オ」は「暗い」というイメージを持つ人が多いという実験データがあります。また、「パ行音(パピプペポ)」には「明るい」「子供っぽい」、「濁音(ガギグゲゴ等)」には「大きい」「荒い」というイメージがあると言われています。そう言えば、子供が好むお菓子には「パピコ」「ピノ」「プリッツ」「ポッキー」など「パ行音」を使った商品が多く、怪獣には「ガメラ」「ゴジラ」「キングギドラ」などの「濁音」を使った名前が多いような気がします。これは「音象徴」を考慮した上でのネーミングなのか偶然のネーミングなのかはわかりませんが、音からイメージする力が我々には備わっていて、この力がオノマトペの成り立ちに深く関係していることは否定できないと思います。深読みしすぎでしょうか。
「音象徴」のように「音からのイメージ」をもっと具体的に感じる人を、「共感覚者」と呼ぶそうです。たとえば、特定の音程・和音・音楽などを聴いて特定の色を感じる人がいます。これを「共感覚」の中でも「色聴」というそうですが、「色聴」を持つ有名な作曲家としてオリヴィエ・メシアン(1908~1992年・フランス)がいます。彼は、「私は音楽を聴くとき、いつもそれに対応する色彩が見える。また楽譜を読むときも、それに対応する色彩が見えるのである。」と語っています。
音以外にも、文字や数字に色を感じる人や、形に味を感じる人がいるということも知られています。一つ一つの感覚を鍛えることも難しいのに、それをつなげてイメージできる人がいるのですね。人間の能力って本当に不思議です。

 

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