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校長室だより ♪校長室カンタービレ♪ 第13号が発行されました

♪校長室カンタービレ♪ 第13号

平成29年9月8日

 皆さんは、辻井伸行という盲目のピアニストをご存知ですか?今号から当分の間、辻井さんについての話をさせていただきます。

まずは、辻井さんの略歴を紹介します。

1988年9月13日生まれ、現在28歳。出生時から眼球が成長しない「小眼球」と呼ばれる原因不明の障がいを負っていた。

1995年、全日本盲学生音楽コンクールピアノの部で第1位受賞。

1998年、三枝成彰スペシャルコンサートにおいて鮮烈なデビューを飾る。

1999年、全国PTNAピアノコンペティションD級で金賞を受賞。

2000年、第1回ソロリサイタルをサントリーホール小ホールにて開催。

2002年、佐渡裕ヤングピープルズコンサートに出演。

2005年、第15回ショパン国際ピアノコンクールにて「ポーランド批評家賞」を受賞。

2009年、ヴァン・クライバーン国際ピアノコンクールで、日本人として初の優勝者となる。

2013年、日本ショパン協会賞を受賞。

幼少のころから現在に至るまで、様々な演奏会やテレビ番組に出演し、奇跡の盲目天才ピアニストと呼ばれている。また、映画「神様のカルテ」の音楽等、作曲も手掛けている。

以上が辻井さんの略歴です。

日本を代表する世界的指揮者である佐渡裕さんは、当時中学1年生だった辻井伸行さんのピアノ演奏をテープで聞いて衝撃を受け、すぐに辻井さんと連絡を取り、実際に生で演奏を聞かせてもらったそうです。その時の佐渡さんの感想を紹介します。

初対面の時に、いきなり「弾いてよ」と頼んだときもそうでした。彼のキラキラした音が飛び出してきた。まるで伸行くんにだけスポットライトが当てられているようにすら感じたものです。演奏を聴きながら涙が止まらなかった。彼についている音楽の神様が姿を現したような瞬間でした。

佐渡さんは相当な衝撃を受けたことが伺えます。私は辻井さんの演奏を生で聴いたことはありませんが、テレビで最初に見たとき、「すごい!目が見えないのに、なぜこんなことができるの?」という、驚きしかありませんでした。でも、こんな薄っぺらな言葉では語ることのできない、もっと深いものがあるのですよね。ピアノを学んできた者として、この程度のことしか感じることのできない私を反省しました。

次号からは、辻井伸行という人間そして彼の音楽について、もう少し掘り下げてみたいと思います。

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