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校長室だより ♪校長室カンタービレ♪ 第22号が発行されました

♪校長室カンタービレ♪ 第22号

平成29年12月22日

メロディー(旋律)、ハーモニー(和音)、リズム(律動)、これを音楽の3要素と呼んでいます。
メロディーは、音の高さが様々に変化しながら進行していくことです。
ハーモニーは、複数の音が重なり合いながら変化し、進行していくことです。
リズムは、音の時間的な長さが一定の規律・パターンに従って進行していくことです。
ここで大切なのは、進行していくこと、つまり時間とともに変化するということが音楽であるということです。ほとんどの場合、瞬間的に鳴った場合は音として処理します。しかし、その音が変化を伴いながら進行していった場合、人間はそれを音楽としてとらえるのです。
ただ、音の3要素と音楽の3要素がまったく同じものであったとしても、奏でる人あるいは聴く人によって感じ方が異なります。物理的には計測できない「心」「心の揺れ」「共感」「感動」というものが人間にあるからだと思います。
また、ある人にとっては騒音としか聞こえないものでも、別の人にとってはそれが音楽となる場合もあります。「うるさい」と感じるのか、「心地よい」と感じるのかは、人によって違うのです。
かの有名なビートルズも、デビュー当時は「あんなうるさいものは音楽ではない。騒音だ。」とイギリスの紳士たちから眉をひそめられていたそうです。そして、1966年6月30日から7月2日に行われた日本公演では、日本武道館で開催することに対し、「神聖なる武道の精神を汚される」と大反対にあったと言われています。当時は、ビートルズを不良集団とみなし、ビートルズが奏でるロック音楽を騒音とみなしていた人が多かったということです。当然のことですが、音楽も時代によって変化していきます。今、前衛的と思われている音楽も、そのうち古い音楽と呼ばれるのかもしれません。
20世紀のドイツを代表する作曲家であるパウル・ヒンデミットは、「受け入れる心になるまでは、音楽も意味のない騒音に過ぎない。」という言葉を残しています。
音楽に限らず、人間としての成長に欠かせない「受け入れる心」。他者に言うのは簡単だけど、自分に置き換えるのは難しい「受け入れる心」。この「受け入れる心」を持つために、人間は様々な人に出会い、様々なことに挑戦し、失敗と成功を繰り返していくのだと思います。無駄だと思ってもやり続けること。無理だと思っても挑戦すること。常に「ひと・もの・こと」との出会いを大切にし、そこから様々な価値観を学び続け、「受け入れる心」を持って初めて開ける世界があるのだと思います。私にもまだまだ知らない世界がたくさん存在している、というか知らない世界の方が多いのでしょうね。
2017年が間もなく終わろうとしています。この一年はどんな年でしたか。そして来年をどんな年にしたいと思っていますか。「受け入れる心」を大切にし、新たな世界を見ることができるよう、来年もお互い頑張りましょう。

 

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